- 薪料理の名店「カエンネ(ca’enne)」に行った経緯
- 「カエンネ(ca’enne)」の行き方
- お店からのメッセージとメニュー内容
- 体験型の極上薪料理を堪能!実食レビュー
- お店の雰囲気と客層
どうも、ブログ運営者のポチ(@sunrise033_food)です。
この記事では、この記事では、長野県茅野市、八ヶ岳の麓にある薪料理の名店「カエンネ(ca’enne)」に実際に食べにいてきた内容を余すことなくレビューしていきます。
極上の八ヶ岳の食材とシェフの秀逸な技術を一体となって体感する、体感型のコース料理は感動を覚えるほどの衝撃でした。

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【長野県・八ヶ岳の麓】薪料理の名店「カエンネ(ca’enne)」、とあることがきっかけで行くことに

長野県・八ヶ岳の麓にある薪料理の名店「カエンネ(ca’enne)」。

予約2ヶ月予約待ち、と言われる薪料理の名店です。
長野県には縁もゆかりもない、東京出身の筆者が行くことになった経緯。
それは「カエンネ(ca’enne)」のシェフ「臼井 憲幸」氏と筆者が学生時代に同じ職場のイタリアンレストランで働いていたことがきっかけでした。
(といっても、「臼井 憲幸」氏(通称:のりさん)は厨房で筆者はウェイトレスのバイトでしたが。)
当時バイト先のシェフだった方が、今は都内でお店を営んでおり、そこへひょうんなことから今年の冬に偶然訪れる機会がありました。
(そのお店も絶品の北イタリア料理が堪能できます。)



そこでのりさんが、長野県で有名シェフになっているという情報を得ました。
筆者自身も、のりさんには当時は色々と美味しいまかないを作ってくれたりと色々と良くしてもらったこともあり挨拶がてらに食べに行こうと思ったわけです。
「カエンネ(ca’enne)」への行き方


↑写真は、北横岳のロープウェイ山頂の坪庭
「カエンネ(ca’enne)」への行き方ですが、お店は長野県・八ヶ岳の麓にあります。



電車やバスの駅が近くにないので、行く手段は自家用車かタクシーに限られます。
事前予約は18時開始の夜の部なので、その時間に合わせてタクシーで向かうことにしました。
東京から行った筆者の道のりを例にして、まとめてみました。
- 新宿駅から中央本線「特急あずさ」で「茅野駅」へ (所要時間:約2.5時間)
- 茅野駅から予約しておいたタクシーで「カエンネ(ca’enne)」へ (所要時間:20分)
中央本線「特急あずさ」で「茅野駅」で下車すると、予約していたタクシーの運転手が改札前で待っていてくれました。
(タクシー送迎をほとんどしたことなかったので、親切丁寧さにいきなり感動。)



そして茅野駅の縄文土器のオブジェがある付近のタクシー乗り場でタクシーに乗って「カエンネ(ca’enne)」へ向かいます。
向かう途中は山道を登っていくのですが、「カエンネ(ca’enne)」は標高1,250mほどのところにあるので気温がガクッと下がります。
茅野、八ヶ岳周辺の自然を堪能しながらタクシーで30分ほどするとお店に到着しました。
「カエンネ(ca’enne)」へ入店、お店ごと「薪料理」!秀逸な雰囲気に圧巻


店名 | カエンネ(ca’enne) |
---|---|
住所 | 〒391-0213 長野県茅野市豊平 字東嶽10222-25 |
営業時間 | 12時00分~14時30分 18時00分~22時00分(日曜日は21:30まで) |
定休日 | 木曜日 |
TEL | 050-3159-5561 |
お店の外観は、木造建築のおしゃれな一軒家。入り口まで続く道には、木目の板がはめられていました。
玄関入り口を入ると、シェフの奥様が迎えてくれました。
写真の許可をとったところ、料理の写真はOKとのこと。
(なので内装に関しては、写真に写していませんので文章でお伝えします。)
中にはいると薪を中心した木目調の棚や高い天井、暖炉などの優雅な雰囲気が出迎えてくれます。
この時点で、体感型「薪料理」が始まっているのは後になって知ることになるのです。


そして、カウンターに通されます。


木目調のおしゃれなカウンターに予約席分のセットが用意されていました。
この時間の予約は2組らしく、人数分の椅子と卓上セットがありました。



丸太の上に料理が展開されていきます。


(写真のピントが合ってませんが、中央に薪があり、薪の香りが店内にも漂って静寂が良いムードを作っています。)
カウンターの前には、シェフが調理スペースがあり奥には薪料理を行うために実際の薪が用意されていました。



手前にあるのは、おそらくハムをカットする器具でしょうか。
薪の前には調理用の大きな卓上があり、ここでこれから体感型「薪料理」が展開されていくことになります。
ここで、筆者はトイレに立ったのですが右手の奥を案内されて向かうと、


その途中にも暖炉や木目調の丸テーブルなどがあり、どこをとっても秀逸さが際出つお店の雰囲気に圧倒されました。
そして何より感じたのが、お店の雰囲気を損なうものはカウンター席から見えないように配慮されている点です。
会計テーブルや電話機は扉の奥にあり、カウンターからは見えません。キッチンも食器などを洗うシンクは奥の部屋にあり、食材の冷蔵庫、ガズコンロなどがある厨房スペースもしっかりと見えないように配慮されています。



デーブルなどの空間1つ1つの配置も、お客様に薪料理の雰囲気を楽しんでもらうようになっているのに感動を覚えました!
お店からのメッセージ


カウンターテーブルに良いされていた中にメニューと、メッセージがありました。
その場での撮影は雰囲気を大事にしたいこともあり、控えました。



この2枚は持ち帰ることが出来るので、写真は後日に撮影したものです。


全文素晴らしい内容のことが書かれていたので、引用として書かせていただきます。
風土
標高1,000メートル、八ヶ岳の麓に広がるこの土地は、寒暖差が激しく、日本有数の晴天率を誇ります。その特殊な環境ゆえに、豊かな土壌や独自の生態系が育まれ、ふるくは縄文時代から、自然と人間が共生しながら営みが行われてきました。
生態系が特殊で、縄文時代からの自然との共生が八ヶ岳の麓にはあるのですね。
確かに、茅野市には、縄文時代中期の遺跡である「尖石石器時代遺跡」もあるので縄文時代との縁がある土地なんですね。
食材
八ヶ岳の風土は、長い時間をかけてこの土地独自の食文化を育んできました。豊かな自然と、生産者が受け継いできた技術や知恵は、この瞬間にしか味わえない恵みとなって、私たちの前に現れます。
八ヶ岳周辺の食材をふんだんに使った料理が「カエンネ(ca’enne)」の特徴であり、魅力でもあります。食材1つ1つを生産する技術や人があってこそ、料理として表現されるのですね。
薪
食材本来の力を最大限引き出す、ヨーロッパ発祥の伝統「薪料理」。八ヶ岳の土地で育った食材は、素材そのものの力で溢れています。その力を最大限生かし、引き出すために薪料理を選びました。食べた瞬間に微かに香る薪の香りは、料理の味わいをより一層引き立てます。
生ハム
本場イタリアで学んだクラテッロの伝統製法を基に、この地域の気候と、地元の銘酒「真澄」のこうじを用いて、自然熟成させた生ハムを作っています。本場の製法と八ヶ岳の気候、食材によってここでしか味わえない味に仕上がりました。
シェフはイタリアへ3年間の修行へ、行っていた時期があります。
そこで出会った伝統製法を基に作った自然熟成させた生ハム。とても気になりますね。
メニュー内容


そして、本日のコースはこちらでした。
- 八ヶ岳で作る自家製熟成生ハム
- 高原野菜
- 原村の玉蜀黍
- 天龍鮎
- 八ヶ岳湧水鱒
- 信州の小麦/天然茸
- 岡谷のシルクうなぎ
- 長野県の牛肉
- 八ヶ岳の蕎麦粉
- 白桃
- きな粉/茶/黒ゴマ
さて、どんな体験と料理を堪能できるのでしょうか。
ドリンクを頼む
ちなみにコース料理が始まる前に、ドリンクメニューが渡されます。
ビール、クラフトビール、白・赤ワインなど料理に最大限に合うものが並んでいます。
ソフトドリンクも充実しており、ぶどうの果実ジュースは赤ワイングラスで出してくれます。



八ヶ岳近くの山中なので、純粋にお冷(出される水)が美味しいです!
【実食レビュー】これは食べるというより、体感型「薪料理」でした!
コース内容は、料理が提供されたタイミングでシェフの奥様が説明してくれます。



シェフの奥様は、ホール全般と(いわゆるウェイトレス)と厨房でのシェフの補助を行なっていました。
また薪料理は、全てのコース料理を1回の薪火で行います。
故に、火を通す調理は一斉に料理を作ります。
もう1組のお客さんが予定よりも遅く到着したのですが、火を通す魚料理は足並みをそろえて一斉に料理がスタートし
このような料理を出すタイミングや雰囲気も全ての要素は備わっての「薪料理」だと、体験していくごとに実感していくことになります。
八ヶ岳で作る自家製熟成生ハム


1品目は、1年半の年月を地元の銘酒「真澄」のこうじを用いて、自然熟成させた生ハムです。
生ハムをパイに包んだ前菜が出てきました。
味は、濃厚でして今まで食べたどの生ハムに比べても素材のおいしさが引き立っていました。
高原野菜


2品目は、冷製スープです。
ローストしたナスのペーストに、トマト、枝豆、オクラの冷製スープになっていました。
上にのっている泡は、トマトを抽出したものだそうです。
味は、とにかく濃厚でしてひと口で口の中にトマトの酸味が広がります。ローストされたナスの味もしっかりとしていて、感動的な美味しさで食べた時はノーリアクションになってしまいました。
原村の玉蜀黍


3品目は、長野県諏訪郡にある村「原村」でとれた玉蜀黍(とうもろこし)を使った料理です。
八ヶ岳連峰西麓の標高1000メートル前後の高原地帯に位置している村で採れたとうもろこしを毎朝6時に収穫しているというシェフのこだわり詰まった料理です。


この黄色いペーストがとうもろこしですが、原料はとうもろこしと水と塩のみです。
ですが、素材の味がとにかくすごくて甘いのです。ほんとに水と塩だけなのかと疑いたくなるほどの美味しさでした。


ローストビーフも感動的な食感をしており、口に入れた刹那にとろけてしまいます。
白いソースは、ジャージー牛乳のクリームチーズです。



ここで、出来立ての自家製のパンが熱々で出てきました。


香りで思わず、写真を撮る前にちぎって食べてしまいました。
自家製パンはモチモチで、素材の優しい味が広がります。先ほどのとうもろこしペーストと一緒に食べても美味しいです。
天龍鮎


4品目から魚のメイン料理のなります。
天龍村に流れる八ヶ岳連峰に位置する赤岳(2,899m)を源とした、天竜川で採れた鮎を使った料理です。
天龍鮎を薪の火で頭まで食べられるほどに焼き上げた一品になります。


説明どおりに、頭まで食べられるほどに柔らかく骨の類がないかのような食感でした。
こんなに柔らかい鮎は初めて食べました。
お、美味しすぎます。
ソースは赤しそを使用しており、きゅうりには山椒の実をまぶしてあります。
八ヶ岳湧水鱒


5品目も魚料理です。
清らかな湧水で育てられた八ヶ岳湧水鱒を、自家製の味噌を表面に塗り込み焼き上げた一品です。



八ヶ岳湧水鱒は生臭さがなく、身が締まり、キメの細かい肉質が特徴で中々なお値段の食材の1つです。


口に入れた瞬間に、ほろほろの食感と香ばしい味、そしてほのかに味噌と薪の香りはハーモニーのように漂います。
添えられている野菜は「つるむらさき」で、加熱して刻むとと出てくる独特のぬめりや粘り気が特徴です。
白いソースは、地元の銘酒「真澄」の酒粕を使ったものであり、横には香味野菜ペーストが添えられています。



そのまま食べても最高に美味しいですが、酒粕ソースと香味野菜ペーストと一緒に食べても絶品でした。
信州の小麦/天然茸


6品目は、自家製パスタです。
シェフはその場で伸ばした八ヶ岳で採れた小麦粉を使った自家製パスタ。
作りたてを食べることが出来ます。


地元で採れたきのこを使い、特製ソースと削りたてのチーズで仕上げた秀逸な一品でした。
味は、ポルチーニ茸のチーズパスタのような上品な味わいでして筆者のドツボの味でした。
(バケツいっぱい食べたいくらいに絶品でした。)
この味は、シェフがイタリアへ修行した経験もあることからイタリアの伝統的な味なのかなと思えましたね。
岡谷のシルクうなぎ


7品目は、うなぎがメインですがリゾットです。
砂糖を使わずに、ブルーベリーに漬け込んだうなぎを薪の火力でカリッカリに焼き上げています。
実際にシェフが薪で焼いているのですが、そこそこ時間をかけていたので表面がカリッカリになっています。
切り分ける時の「ザクザク」という音が本当にたまらなく美味しそうなんです。



表面はカリカリで、中はふっくらでとろける食感に感動しました。
下には、とうもろこしを使ったリゾットがあります。こちらの味も絶品でしたね。
1つ1つの料理の分量は多くないですが雰囲気と味とが体感となって満足感が最高潮になっていました。
長野県の牛肉


8品目は、肉のメイン料理です。
長野県産の牛肉を使ったサーロインステーキです。
こちらも薪でじっくりと焼き上げて、その場で切り分けて提供してくれます。


焼き加減、塩加減ともに絶妙でして味はもちろん美味しいです。薪のほのかな香りがまた美味しさを引き立てます。
付属のピーマンとズッキーニのグリルも美味しかったですね。



まさにメインの飾るにふさわしい絶品料理でした。
八ヶ岳の蕎麦粉


ここで変わり種の登場です。9品目は、蕎麦粉を使った冷製パスタです。
こちらの蕎麦粉パスタも、その場で伸ばして切ってくれます。


風味は蕎麦でして、食感と喉越しが良いです。
タレは味噌ベースで、鮎の魚醤を使っています。



上には自宅付近で採れたオリーブを加えているとのこと。
味は、ほのかに味噌と魚醤の香りがして美味しいですね。
シェフはイタリアに修行する前は、イタリアン料理をしていたのですが、その前は日本料理の経験もあると昔に聞いていました。



この1品はシェフらしいなと思った料理でしたね。
白桃


10品目はデザートの登場です。とうとう壮大な体感型の薪料理はクライマックスを迎えます。
白桃とムースを乗せたパンナコッタです。
パンナコッタには、クロモジの木の樹脂が入っておりほのかにスパイシーな味わいになっています。


白桃がとにかく美味しくて、パンナコッタも甘すぎずに優しい味でした。
きな粉/茶/黒ゴマ


11品目は茶菓子です。
この時点で、薪料理のコースは全てが終了してカフェタイムのエンドロールへと向かっていきます。
写真は蓋をあけた状態ですが、実はドライアイスが入っているような工夫は施されていたので、蓋をあけたら蒸気が出てくるといった神秘的な演出になっていてびっくりしました。
(これについては、ぜひ体感してほしい。)





食後のカフェは、エスプレッソを注文しました。
チョコレートの茶菓子になっていて、一緒に頼むカフェと共に壮大な料理の余韻を楽しむことが出来ます。
これにで、薪料理を完全に堪能しました。ごちそうさまでした。
コース全体の時間
コース全体としての時間は、約3時間程度でした。



18:00から開始して、21時前くらいにコースが終わりましたね。
デザートの後に出てきたエスプレッソとお茶菓子を食べながら、薪料理の余韻にひたって優雅な時間を過ごしていました。
筆者は、その後シェフと昔話をして懐かしい思い出を少しばかり話していました。
実際に食べた(体感した)感想



カエンネ(ca’enne)のディナーコース料理。率直な感想を語ります。
その薪料理は、コース料理の枠を超えた「五感で感じる壮大な体感型料理」であり感動を覚える初めての体験でした。
地元の素材を活かしたシンプルで深い味付けと絶品の料理。
そしてシェフの1つ1つの秀逸な技術で、生命を削って生み出される料理の1つ1つに感動を覚えました。
筆者のブログ記事では、よく星の評価をしていますがあえて分かりやすくその基準で評価させてもらうとすると、
総評「☆5ダブル(☆10)」です。
他のお客さんの雰囲気と服装
今回、訪問した際の予約は自分ら含めて2組でした。
もう1組のお客さんは、1人で来られているスーツ姿のいかにも社長さまのような出立の方でした。
優雅にコース料理をたべながらお酒を嗜んでおりました。
筆者は2人で行きましたが、服装は夏場ということで半袖のオープンシャツに翌日の登山予定なこともありクライミングパンツとトレッキングシューズの服装でした。(相方はシックなワンピース。)
なので、高級レストランということでドレスコードということでは特にないです。
行く前には予約必須、時間に余裕を持って最高の薪料理を「体感」しよう
先述した通り「薪料理」は、1回の薪をおこして流れで調理するので、自由な時間に予約することができません。
1日の予約(ランチ/ディナーの2回)で一斉スタートになります。ゆえに予約は必須です。



「カエンネ(ca’enne)」のHPから予約ができるので事前予約をしっかりしてから行きましょう。
到着時間にも、余裕を持って先に到着しておくと安心だと思います。
以上が薪料理を体感として堪能できる「カエンネ(ca’enne)」に実際に行ってきたレビューでした。



料理という概念を店内に入った時から没頭できる「体感」として味わえる唯一無二のお店でした。
その料理の味はもちろん、八ヶ岳で育った食材の「生命力」を感じることができます。
同時にシェフの魂が1つ1つの調理に込められていて「命」をかけて料理を表現してると心から感じさせられる素晴らしい体験でした。
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